海水、ビオ


浜離宮恩賜庭園。水際まで行くと、海水の濃厚な匂いがして、ああ海沿いだなと思う。水上バス乗り場に人がたくさん集まっていて、停泊している船に順次乗り込んでいく。やがて船がゆっくりと岸辺を離れて、後ろ向きにゆっくり進んで、少し方向転換すると、汽笛を二回か三回鳴らして、すーっと前進を始める。その様子を見ている。こういうときはなぜか必ずそうなのだろうが、船上の客がこちらに向けて手を振っている。仕方がなく、というか、それが形式上そうするのだろうということで、こちらも手を振り返す。ばかばかしくていいね。船が遠ざかっていく。石積みの海岸壁にはびっしりと貝や水蘚が貼り付いていて、それを波が揺れながら洗っている。水は汚れていて清らかな景色ではまったくないが、しかし海水である。海水は好きだ。潮の傍にいたいという気持ちがある。海水に関しては、僕は信じる気持ちがあるかもしれないとも思う。神社にお参りもしないし、何かに手を合わせたいとも礼拝したいとも思わないが、海水に対してはそうでもない。いや、拝みたいとは思わないが。まあしかし海沿いはいい。助かるような気がする。


久々の店で夕食。帰ってから、ビオディナミ農法についてあらためて調べる。そうなのか、これほどまでに、筋金入りなのか・・と、今更のように認識する。(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E8%BE%B2%E6%B3%95)こうなって来ると、自分は百パーセントそれに共感できるわけではないかも、とも思うのだが、まあ、それはそれだ。共感しようがしまいが、美味しいものは美味しい。ビオは僕は、嫌いではない。飲めば、へーっ、なるほど面白い、と思う。これはこれだ。