流通

今日も暑い。すごい日差しだ。十月のはずなんですけど、いったいどういうことなのか。昼過ぎになって近くへ買い物に出る。いちばん近いスーパーの鮮魚売り場はいまいち。秋刀魚は128円。次のスーパーの魚売り場はもっとも信頼性高いのだが、今日はいまいち。戻りカツオはまだか。こちらだと秋刀魚は148円。念のために見たもう一件のスーパーもいまいち。今日は魚はダメだけど買えそうなものを買って帰る。別にこのあたりの魚屋は、移転中の築地と直接関係ないところも多いと思うが、(足立市場があるし)そういうこととは関係なく、その日の魚に何があるかはわからない。魚だけでなく肉やその他の食品もそうだ。週末になれば冷凍食品とか玉子とか肉とか一部が何割引とかになるけど、あれもその時々のもので、食品の生産流通も単純ではないというか、台風が来たから野菜が高くなるとか、北海道の地震の影響とか、どれでも影響は、あるにはあるのだろうけど、目に見えてすぐわかるようには、スーパーの売り場の状態がそれを表現するわけではない。いったいどういう連鎖の末にこれらがあったりなかったりするのか、レストランや寿司屋の人なら僕のような素人よりもわかっているだろうが、それでも完全にではないだろうし、築地の人たちも漁師も物流業者も皆そうだろう。誰もが全容をわかってないまま自分の持ち場で仕事をこなしているだけで、そのすべてを統括する立場の人間にはわかるのかといえば、金は入ってくるだろうが、取り扱うものの全容まではわからないだろう。将来、自分がもし死んでしまったら、そのまま複雑な機構に飲み込まれて、たくさんの流通を経て、その果てのいつかどこかで、誰かに「この人はいつどこで死んだんだろう」などと言われながら見下ろされているのかもしれない。