陽くん

横浜駅に向かって歩いてる途中、向かいから来た若い男性に「すいません、高島屋って、どこでしょうか?」と尋ねられた。話すイントネーションの感じから、中国人らしく思われた。「高島屋…、あれかな?」と、僕は彼の斜め上の方向を指差した。彼が振り返るとでかい駅ビルの上に巨大な「高」の文字が赤々と光っている。男性は思わず笑って、あー、わかりました。ありがとうございます、と言って駅の方向に小走りに去って行った。

どことなく「陽くん」に似ている気がした。「陽くん」のことは、ぼくはもちろん写真でしか知らないので、ほとんど勝手な想像に近いけれども。

駅に近付くにつれて、どこもかしこも「TAKASHIMAYA」と光っているので、歩きながら、思わず笑いそうになってしまった。