今朝

目覚めた後で、それが夢だったということがわかってしばらくのあいだ呆然とするような、現実の感触をはっきりと残したままいきなりその場に放り出されたかのような朝を迎えることがたまにある。今朝がそうだった。やはり、今これが、昨日の続きだったのだ、それがわかって、失望感でもあり安堵感でもあるような、解決できないモヤモヤした思いのなかに、しばらくの間いた。

夢のなかで、自分はまだ大学生だったのだ。次の学年に進級するためのディスカッションが開かれるのを待っているのだった。たまにしか顔を合せない同級生たちの姿に、軽い抵抗と緊張を感じながら、自分も適当な場所に坐り、後ろの人に「ここで待ってればいいですかね?」と聞くと、相手は「たぶん、そう」と応えた。

もう三十年経ったと思ってたけど、それは勘違いだったんだな…と、心から本気で思った。そりゃそうだよなあと、昨日の続きは、今日に決まってるんだからなあ、と。