蕎麦屋

福田和也の新刊を読んで、しかしこれは、ほんとうにあの書き手の文章だろうか…と。書き手を書き手たらしめる役割を、もはや文章が果たしてない感じがすると思った。なかなかしんどいというか、いたましいというか、他人事ではなく、これからの時間のその先とは、かくも厳しいものなのか…と。

(福田和也は、御徒町のあの店にも行くのだな…と思った。僕と妻も一昨日行った。相当昔から知ってる店だが、ずっと変わらない…というわけではなくて、一見変わらないようだけど、微細なところで少しずつ変わる、行くたびにそれを感じる。あたりまえだけど、昔のままではないし、たぶんそうしたくても、昔のようにはいかない。)