上野

youtubeでたまたま見つけた昔のテレビ番組(「そこが知りたい あなたの知らない上野駅」(1984年))を最後まで見てしまった。番組冒頭での、荻昌弘の一人語りの、あまりにもっともらしい、堂々たる語りっぷりに感心した。こういう言い方、こういう語り草は、もはやすでに絶滅したのだなと思った。このような言葉で表現された上野駅そのものが、すでに失われて久しい。とはいえ建物としての上野駅が昔も今も、あまり印象が変わらないのも確かだが。

荻昌弘のような人がいて、軽薄きわまりない感じの生島ヒロシ(若い)のような人がいて、兵隊上がりの食堂の店主がいて、まもなく定年を迎える助役の職員がいる。きっと四十歳以上の方なら、ご記憶にあるのではないでしょうか、あの頃は戦災孤児や浮浪者があちこちに犇めいていました…とナレーションの声。

あなたの知らない上野駅 1984(昭和59) - YouTube