■

先日、人が駅の改札を歩き去っていくのをぼんやり眺めながら考えてたのは、仕事とはつまり定点観測のことかもしれなくて、多くの人々と同じようにどこかへ行ってしまわず、流れのままに消え去ってしまわず、なぜか単独で、その場所に留まってる役割のことで、そしてふつうなら気にも留めないある景色、ある瞬間、ある契機に対して、ひたすらその傍らにいる、自らをそういう存在として規定することかもしれない。何かをどうにかするとか、成果とか、べつにそういうことでもない、ただその場所と化すみたいな。大きく捉えれば、そういうことではないかと。