統治者の意識や考えを、非統治者である自分が内面化してしまうのが権力の作用で、たとえば会社組織に属していながら、当の組織に対して反目するのは、自分も何かのはずみで組織的人間になろうとしかねない、無意識下に何かを内面化してしまいかねない予感に対して、自身に注意喚起し警戒したいがゆえだと思う。

また組織の管理者や上役や経営者は、自分が当の組織を保全する役割として、すでに内面の一部を外部へ明け渡してしまっていること、そのこと自体の奇妙なよろこびで自分が駆動していることに、薄々は気づいている。

もはや階級間の闘いでなく、自己意識と信仰の違いを根拠とした闘いが、組織内闘争の中心になっているってことか。