横浜地方の花火大会の日で、会社の周囲は人が満載のお祭り状態だった。上のフロアの海側の窓から絶好のロケーションで花火が見えるらしいので、帰りにちょっと寄ってみたら、なぜか誰もいなくて、薄暗くて淋しい廊下のつきあたりのでかい窓から、たしかにものすごい絶景というか、写真に撮りたくなるような感じで花火ぜんたいが見えて、こりゃすごいと思ったけど、でもいくらきれいでも結局、静かな場所でガラス越しに見てても、でかい映像を見てるみたいなもので、大して面白くないもので、それよりは、やはり花火というものは、人のごちゃごちゃした地上の、熱気と湿度にまみれて、その雰囲気の中で、ちゃんとした爆発のサウンドと共に見るべきものらしい。別によく見えても見えなくても、それは二の次かもしれない。で、結局会社から出て駅まで歩くあいだに、ぱーっと花火が上がって、空の一部が明るくなるので、あまり良く見えないけどとりあえず、そっちの方角を写真に撮ったりして、警官にそこで立ち止まるなとか注意されたりしながら帰った。