マンションの窓の光、店先の光り、外灯の薄明るい照明、さまざまな光に照らされて、薄明るくぼんやりと浮かび上がるような公園の一角に、白っぽいピクニックシートが敷かれていて、その上に何人かの人間が坐っていることに、いまやっと気付いた。もうずいぶん近くまで来てしまったので、そ知らぬふりをして遠ざかった。その場で、静かにしていたわけではたぶんなくて、普通にみんなで賑わってお喋りしていたのだろうけど、唐突にそんな場所にいたら、気付いたらさすがにびっくりする。公園内もいまの時期は、下手するといきなり他人の居間に土足で上がりそうな感じなので注意深く歩かないと。