ランチタイムのときに座ってるのはファミレスみたいな四人掛けの席で、最近だと壁際シート席に僕とゲーマー女子が、向かいの席にU君とM君が座る。U君とM君はどちらも自分が食べ終わるとさっさと席を立ってしまうので、残されるのはいつも壁際に並んで座ったゲーマー女子と僕で、食べ終えたお弁当箱を前にしたまま、ランチタイムの終わりまでその場に座っている。
ゲーマー女子と二人でのひとときは、大した話題のひろがりもなくて、それなりに気詰まりでもあるのだが、それなりに気楽でもある。お互いに黙ってスマホ見てるか、たまに話すか、たまに僕が彼女の画面をのぞくと、いつものゲームが表示されてるので、それ昨夜のプレイ?とか、そのキャラの衣装あれと違うじゃんとか、適当に話を振ると、彼女もその話題ならガッツリ食いついていくらでも喋る。
ゲーマー女子がこの現場にやってきたのは先月半ばで、前任のAさんからの引継ぎを経て、今月から後任として業務を担っている。のだが、ランチのとき先月まで僕の隣に座っていたのは前任のAさんだった。当時まだ着任したばかりのゲーマー女子は、僕の向かいに座っていた。で、先月末Aさんが離任して、その翌日、ゲーマー女子がいつもの席に座ろうとして、少し考えて、それで次はわたしとばかりに、彼女は僕の隣に、当然のようにスルッと座ったのだった。このときの仕草が、おっさん的にはやや萌えたというか、ここだけの話だけど、おお、なんかこいつ可愛い…と、わりと好印象に思いまして…。
しかし蓋を開けたら、彼女の話題はひたすらゲーム・オンリー、ゲームにかなしくひたむきな恋をしているばかりな人なのだった。(最近はそうじゃない感じも、少し出てきたかも。)