大江健三郎選、日本ペンクラブ編「なんともしれない未来に」より、原民喜の「心願の国」「夏の花」を読んだ。また、遠藤周作「影法師」収録の短編「原民喜」を読んだ。
遠藤周作「原民喜」では、東京に来てから自殺するまでの原民喜の姿が、主人公(遠藤)の視点から描かれている。遠藤周作という人物の元来もっている陽気さと賑やかさから浮き上がるようにして、かえって原民喜という人物の物静かで少し困ったかのような穏やかな微笑をたたえた表情、そしてけっして垣間見えることはないだろうこれまでの記憶と内面の気配が、自分の想像のなかに、薄ぼんやりとした輪郭をしだいにきわだたせるかのようだ。
ネットで見つけた以下の記事も読んだ。
死者の声を運ぶ小舟 小川洋子 Aug. 6, 2020
https://www.nytimes.com/ja/2020/08/06/magazine/atomic-bombings-japan-books-hiroshima-nagasaki.html?auth=link-dismiss-google1tap