最近のPlayListから…


Basement Tapes  Live at Leeds -Deluxe Edition  Ultimate Collection


The BandのBessie Smithとか、The WhoのLive At LeedsのSubstituteとか、The KinksのSet Me Freeとか、最近はこのあたりにグッと来てるのだが、これらの曲に共通性はほとんどないけど、強いてあげれば、あんまり上手くもないけどそこそこキレイな男性コーラスって事くらいか。。


The Bandはゆるーくファルセットで探り探り唄ってるようなときの感じがほんとうにたまらん。あとオルガンが延々鳴ってる感じとか…実際、The Bandというグループは何々風とか何々の影響が色濃いなんとかスタイルとか、そういう事で聴いてても面白くもなんともないようなグループで、何かとても凡庸でどうでもいいような曲ばかりなのに、ある瞬間とんでもない瞬間を引っぱってくる事が出来てしまうグループで、実際、なんでこんな微妙な良さというのが実在できるのだろう?と不思議な程である。こういうのは狙っても絶対やれるもんではないだろう。


The WhoのLive At Leedsは最近また久々に聴いている。やっぱり録音状態がイマイチとしか思えないのだが、それでもそれゆえに、ベッタリと表情を欠いている音域内でキース・ムーンの凶暴なドラミングはほとんど花火大会の花火に引火して大爆発したのを遠くで聞いてるような、もうリズムも糞も無いものすごさである。でも改めて聴いて思うのは、ああWhoって、やっぱり英国バンドなんだなあという事だ。ギターがどうとかベースがどうとかもあるけど、やっぱ要所要所でバッチリと併せてくるコーラスワークがホントに素晴らしい。律儀さと凶暴さのとてつもなく微妙なバランスが良いのだ。こういう、良さが目的化する以前のすごくフレッシュな感じというのは本当に良いなあと思う。人間、こういう感じが維持できるのはほんの一瞬だろうけど。


The Kinksも本当に60年代イギリス。高校生の頃、一時期よく聴いていたのだけれど、それ以来だから20年ぶりにベスト盤を聴いてる。そしたらこれがもう、音の一粒一粒が瑞々しくて本当に素晴らしい。駄曲が一切ないのね。まろやかで叙情的な部分と、研ぎ澄まされた凶暴な部分が、ここでもまた絶妙な融合を示している。コーラス・シャウト・そしてアンサンブル。至極単純。…こういう風に、やるべき事だけをしっかりと把握して普通にやってそれを問う。というのが一番正しいのだな。そうありたいものだ。