昨日の夕方より、家でワインをのみながらCDを山のように引っ張り出してきて手当たり次第に聴く。大西順子のユーロジア・バリエーション、キースジャレットのサムホエア・ビフォアよりマイバックページとモーメントオブティアーズ、コルトレーンのアフリカブラスよりグリーンスリーブス、ジャキ・バイアドのハイフライよりバードランドの子守歌、ローランドカークのリップリグアンドパニックよりブラックダイアモンズ、大友良英のONJQよりカナリアのテーマ…そしてジョンルイス・ピアノ。うつくしい。
そしたら酔って、そのまま寝てしまう。午前5:00に起きて、シャワーを浴びて、PCの電源を入れたら、友人からメールがあり、昨日書いたNHKの「世界ふれあい街歩き」に関する疑問の回答がここに書かれていると教えてくれた(http://www.tvco.tv/interview/index.php?action=detail&id=105)。なるほどステディカムで撮り、現地コーディネーターの声だけオミットするという事なのね。
上記記事で、ああやっぱりそうだろうなあと思わされるのは「男の人が平日昼輭からブラブラしてる街は安全で楽しい」というもの。酔っぱらいや、身元不詳の、ただぼーっとしている人が、その場所に普通に居るという事は、とても大事なことだ。というか、普通に考えて、そういう人もそうじゃない人も、一カ所に色々居るというのは、言うまでもなく当たり前の事ではないか。それなのに、当たり前の事が当たり前でなくなっているような街というのが、本当に怖い街なのだろう。ある意味、日本なんか、どんどん怖い街に変貌していってる気がする。一度、半日かけて、ステディカムで撮ってほしいくらいだ。もしかすると。ものすごくまがまがしい、嫌なものが映り込むのではないか。
あと「この町が気に入ったならいい所に連れてってやる。」とかいって、別に自分の家じゃないし、オレの所有に属するものじゃないのに、取材者を知り合いの人の自宅へ招き、自分は帰ってしまうというエピソードも素晴らしい。「この街」という括りで、部外者に何かを紹介するとき、平気で「オレの所有に属するものじゃない」ものも紹介範囲に入ってしまうというその判断基準のおおらかさ、それを支えている幻想の深さ。こういうのを、ほんとうの豊かさ、と呼ぶのだ。
というところまで書きつつ、缶ビール一本と昨日のワインの残りを飲みつづける。ただいまの時間は、午前6:15です。