夏的


三連休も終りました。夕方買い物に出ただけで今日は一日在宅。夏の暑さ。というか、うだるような蒸し暑さ。むっとする分厚い空気の積層。ぬるい風が、その分厚い層をかすかに揺るがせて湯豆腐がお湯の中で崩れたみたいになってそのいくつかの断片が顔にあたる。空は曇天で、どこからともなくごーーという騒音が聴こえてきており、あまりにも延々その音が鳴り響いているのでかえって静寂の中にいるような気さえする中で、数台の子供用自転車がそれぞれ適当な方向を向いたままどれもすこしだけ傾いた状態で前輪をどちらかにぐにゃりと傾がせてその場に静止しており、お母さんと子供のセットがいくつか組み合わさって点在しており、公園の砂場にべたりと座り込んで薄汚れたシャツの内側に入った砂を払っていて、乾いた犬の糞が崩れて自転車のタイヤ跡を浮き彫りにしている。どこからか漂ってくるタバコの煙の匂いが、もうとっくに忘れてしまったはずのニコチンへの渇望感を、ふいによみがえらせる。何か不満足な、何か物足りない思いを抱えたまま歩く。風が吹くと、木々の葉がざわざわと音をたてながら揺らぐ。おそらくまだ、もうしばらくは、こういう感じの、夏のままだろう。まだ何か、この先あといくつかは、楽しいこともあるだろう。なので引き続き、なるべく同じ状態のままで姿勢をキープ。