六時


昨日は大切な話もしたかもしれないけど、僕も酷いから、酔って喋ったり聞いたりしても、あとでほとんどおぼえていないというのがある。今日も一日在宅。夜の六時頃から買い物に出ただけ。しかし、この季節の六時という時間のキレイさに目をみはる。ちょうど空が青から黒に変わる時間。景色全体が室内のような。細かい光が車のボディや店の看板に全部反射して一々きらきらしていた。すみずみまでよく見えるのに、すべてが一様に沈もうとしていた。いままで何度も前を通り過ぎたことのある通りの店なのに、窓の大きい店はどの店もかなり魅力的に見えた。あれなら、皿の上で、油がきらきらしながら、口元まで油で光りながら、座って飲みながら、窓の外が暗くなっていくのを見られるのなら、きっといいだろう。しかし、ほんの数分だけのことだ。