中村佳穂が13日にリキッドルームでやったライブがyoutubeで配信されていて(15日まで)それを観た。2時間40分もあったのには驚いたが、いや全編、本当にもの凄くて、今もっとも注目なミュージシャンには間違いないとは思うが、ものすごい才能、突出したパーソナリティ、などという言い方に、聴いていてどうしてもなってしまうというか、その人物のイメージした世界に、聴き手もどっぷりと浸ることが要求されている感じもあり、しかし腰を据えて聞くと詩の世界とか長尺な曲とかには、場合によってはなかなか冗長なところもあって、これは、この音楽を本気で好きにならないと、最後まで付き合っていくのはなかなか大変かもしれないなあとも思った。が、やはり素晴らしい瞬間は数え切れないほどあった。バンドの熟成具合も完璧に近いと思った。最後に和太鼓とか出てきてしまうと、うーん僕の個人的好みからはややずれるところもあるけど、逆にそんな飛び道具的なものまで混ぜてこれだけカッコよくまとめてしまえることも凄いとも思った。ラップとも語りともポエトリーリーディングとも言えるような、あの歌の技はほんとうにすごい。弾き語り的な雰囲気から、多くの人は矢野顕子を思い浮かべるだろうが、それだけでは説明できないものがある。発声が最初からファンキーというかものすごくリズムっぽくて異様な運動神経の音楽という感じがする。ジャズという言葉を使いすぎると、かえってわけわからないけど、これぞこの上なきジャズ、という感じがあった。
その後で聴いたこのスタジオライブも圧巻…。
https://www.youtube.com/watch?v=G2dN4o2FvL8