水元公園まで散歩。天気晴朗なれども風強し。昨日も今日も、春の前触れが大気中にはげしく轟いてる感じ。強風が始終吹きつけているので、顔全体の感覚が麻痺するほどだが、寒いとは思わない不思議な体感気温の日だ。ユキヤナギ、コブシ、ハクモクレンの白さが、真っ青な空とぶつかりあってエッジをきわだたせている。川面のマガモの群れが、丸い身体をこころもち風上に傾けて、小刻みに揺られながらも風にさからって踏ん張っているように見える。シロサギやカワウは一旦羽根を広げて低く飛ぶと、そのまま風に流されそうになるのを必死に舵取りして、元の場所に戻ろうとするだけで相当苦労している。杉や松の木立の合間を歩いていると、昨日降った雨の後が、水溜まりになってところどころに残っている。子供用プールくらいにもなった水溜まりの中に、枯葉や雑草の生い茂った茂みぜんたいが沈んでいて、太陽光を反射させてきらめきつつ、標本のように水のなかで凝固している。木漏れ日を通過した光があちこちの水分にぶつかって、全体に乱反射する目まぐるしいような公園の景色だったけど、踏んだ地面はまだかなり湿っている。