新川崎駅は再開発の街、タワーマンションと商業施設の街なのだろうけど、駅そのものは古くてこじんまりとしていた。建ち並んでる建物はどれも巨大で壮観だけど、なぜかすでに古めかしさをたたえてもいるような感じもある。築数年から十年くらい、そのくらいの経年に特有な廃れ具合があるのかと思う。
今新しいものが、数年経って古びたらどうなるか、全体的にどんな感じになるか、今ほどそれを考慮しない世の中も、かつてなかった気がする。いや、そうでもないのかな、いつの時代も、大体こんな感じだったのかもしれないが。
新しいとされてるものは大抵の場合古い。ほんとうに新しいものは人を緊張させ警戒させる、あるいは意識下にのぼらない。新しいものが古びていくのは、おびただしい経験の積み重なりによってで、それは創造的なことでもある。