中目黒も今月でさよならだ。楽しい季節になってきた。5月と6月に浮ついた気分になるのが、ここ数年のしきたりなのか。なにかこう、箸が転んでもおかしいような、そういった趣きなのだ。仕事が俄然、忙しくなってきて、これでほんとうに大丈夫なのか、もつのか、と思われるような、過酷さを秘めた案件に手を出そうとしているにも関わらず、橋の上で、真っ黒な水面にきらめく光を見ながら、だらしなくへらへらと酔っ払って笑いながら、コクありのシャルドネをあおる夜の、午後7時頃の夜空の色模様の感じ。見知らぬ場所。見知らぬかつてのとき。何もかも知らぬまま過ぎ去っていくだけだ。のんで、笑うだけだ。