夕食をサンドウィッチにしようと決めて、レタスとトマトと、ベーコンとかオイルサーディンとか、チーズとか、惣菜のロースカツとかを買う。あとパン、マスタードとかを。
マスタードをしっかりと塗って、ソースもしっかり、塩、胡椒もしっかりと効かせて、野菜、玉子、肉など色々と挟んで、少し手で抑えて、それから食べると、挟んだものの味が、きれいにひとつに圧縮され、はっきりとした味わいになっていて、ちょっと意外なほど、簡単にちゃんとしたサンドウィッチの味になるので、これは、こういう食べ方の、元々発明したことが、すごかったのだろうなと思う。というか、発明というか、人間の発明はパンに挟むというところまでで、それが、こういう味わいをもたらすというのは、人間側の手柄ではなくて、必要に迫られて、とりあえず全部一緒くたに、ひとまとめにして挟んで、手で掴んで一気に食べたら、思いがけず、こういうおいしさが、はじめて出現した。ということであろう。機能美、というか、機能味、とでも云うべきものが。
テレビを見てたら、俳優の新井浩文がバーでカクテルをのんでるのが、ものすごくうまそうで、ジンベースの何かがのみたくなって困った。あの、酔いと目が覚めるのが、同時にやってくるような、すばらしい覚醒感を感じたい。