会社の帰りに、横浜のブックオフに寄ってみた。さすが都会のブックオフだな…と思った。八時閉店で七時五十分に行ったので、ほとんど見る時間無かったけど、本だけでなくてCDやらゲームやら何やら、サブカル・ホビー系のありとあらゆるものがフロアに所狭しとギッシリ集まってる感じで、たぶんこういった「モノ」の集積された売り場の空間自体が、今後どんどん廃れて滅んでいくのだと思うけど、しかしというか、だからこそというか、この物量感はなかなか凄かった。そもそも二十代までの時間を埼玉県郊外の国道沿いで過ごした自分にとって、ブックオフをはじめとする郊外型ディスカウント系チェーン店はそれなりに馴染みが深いもので、あの非セレクト性というか、無趣味性、非統括性、そこにはメッセージも思想もなく、ただ値札に価格と金銭の交換のみが行われてるだけで、殺伐とした、などという形容さえできないような無味乾燥性、そんな国道沿いに「文化」が生育することなど絶対にないだろうという予感とともに過ごした当時の感じを、今でも思い出せる。とはいえあれから二十年以上が経過して、今の住まいの最寄り駅にもブックオフはあるし都心にも横浜にもあって、何も変わってないと言えば変わってないけど、でも今はやはりあのときとは違う、という感じもする。売ってるものも、もしかしたら二十年前から在庫してるものも、大量にあるのかもしれないが…。仮にそうだとしても、だから変わってないということとは違うのかもしれない。