隙間風


雨風に台風らしさが多めに含有されている土曜日、だが天候はまだ比較的おだやかか。ウォークマンが壊れて、まだ保証期間内のはずで保証書を机の引き出しの奥から探し出して、ついでに突っ込んである大量の郵便物とか紙類から不必要なものを大量処分したら、埃のせいか鼻がダメになって何度も鼻をかむ。美容院に行って髪を切って、ベルモットとジンを混ぜたのがマティーニ、あーそれ知ってる百一回目のプロポーズで浅野温子が飲んでたやつ、そうそうすごいよく知ってるねー、だって私モロに世代だもんとか何とか、次のご来店時にはもう年末ですねとか。秋葉原に移動して3Fの修理受付にモノを預けて、二三週間も待つのか、しかも無償になるか要検査らしい。図書館に寄っていた妻と合流した頃には再び雨が降り出して、肌寒いですが少しだけ寄りますかと向かった御徒町の店が予想に反して本日のメニューに温かい料理が少なく落胆する。入口近くの席に案内されて、その席も嫌いじゃないからいいのだけれども客が入ってくるたびに風が吹き込んできて、それでドアをなぜだか皆さんきちんと閉めないので後でこっちが一々立ち上がって、隙間風がいやだねえと言いながらドアを閉めてまた席に戻る。戸の端に柔らかいゴムみたいなスポンジみたいなのが付いていて、こんなの前は付いてなかった気がするけど、前は閉めるとピシャっといい音のする引き戸だったような気がするけどいつこうなったのか。まあ少しくらい風が入ってもまだ真冬ほどじゃないから、台風の風だからまだマシだけれども。でも帰ってから家に居ても玄関とリビングを繋ぐ間の扉もきちんと閉めとかないと風が寒くてそろそろコタツでも出してもいいかもしれないけれども。いや一日くらい晴れないと出す前に一度くらいコタツ布団ベランダで干したいじゃない。今ある観葉植物の鉢も増えた分どこに動かそうかね、もう置き場所ないでしょとか。そうねえ、とか。