顔を広範囲に擦り剥いたので、額、目の脇、鼻脇に、キズパワーパッドを貼っている。
ずいぶん大袈裟に、すごい大怪我をしたように見えるので、会社では誰かに会うたびにいちいち驚かれる。その都度、簡単に説明して、大したことないです、お騒がせしてます、お気遣いいただきありがとうございます、と詫びる。
ただ社内で働いている者同士は、その場であっても、それほど都度ちゃんと相手の顔を見てるものではないので、月曜からやり取りしてる人が、今朝になってやっとぼくの顔に気付いて、え?となって、いまさらのように驚かれたりもする。
人のセリフは、大体決まっている。どうしたの?ぶつけたの?転んだの?は当然として、多くの人が、酔っぱらってたの?と聞く。いや、そうではないと説明し、じつは山登りで…いや所詮ハイキングコースだけど、上り坂で後ろに倒れて、顔から地面に…と説明する、またはもうちょっと端折った話にすることもある。土俵際の力士みたいに、物言いが付くくらいに、顔から落ちてですね…とか、適当なことも言う。
そうやって説明しても、いやいや、わかります、誰でもそう言うんですよ・・とか、あくまでも酒の失敗にしたがる人もいる。そういう人には、まあそういうことでいいです…と言って、それで済ます。
ちょっと早めの、ハロウィンの準備ってことですよね、と言った人は、複数人おられた。
部門長からは、さすがエライ人だと感心するほどベタなお言葉をいただいた。あ、わかった。不倫がバレて奥さんにやられたんでしょ、だそうな。