牛すじのカレーを作ったのだが、おどろくほど美味しくなかった。なんだかまるで、調理途中のものを食べてるみたい。塩を加えればまだ多少は、もっともらしい味にはなる。それにしてもなぜなのか。断っておくがスパイスから全部つくる今どきな本格カレーレシピとかではない。標準的工程の、およそ誰もが知るカレーという料理を当たり前に作ったつもりで、これほどまで無残に失敗することがあるだろうか。こんな不始末をしでかして、果たして作り手は世間に許されるものだろうか。

ひどく気落ちしつつ、原因特定と再発防止策の策定を図るため、ネットでS&B食品のウェブサイトを参照したところ、そこには拍子抜けするほど単純で既知の記述しかなかった。やってることは間違ってない。工程自体に漏れ抜けはない。じつはこのたびの失敗を、S&B赤缶カレー粉のせいにしたかった。でもそうじゃない。原因はつまり、分量の適当さと味見を怠ったこと。それに尽きると判断せざるをえない。

それは端的に言って、作業者個人の油断と怠慢が招いた人的ミスであり、設計構造上の問題ではない。とはいえヒューマンエラーが無くなることはない。自己過信を戒めよ。意識改善、それを目的とした教育周知の反復、対策はその徹底しかないと考える。