2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

図枠を囲ってその中に作図せよ

絵とは何か?絵は、どこからどのようにして生まれるのか?…それを考えるのは難しい。しかし、それを全く問わずに絵を描いた場合、それはやはり、詰まらないモノであるような気もする。しかし、たとえば「自分の絵が良くなっていく」事を志しつつ「絵とは何か…

20th Century Blues

音楽なんかの場合、単に何かモノを叩いてみるとか、単に声を発してみるとか、そういう超プリミティブな次元から音楽が立ち上がってくる瞬間を捉えようとする人たちというのが居る。この試みは、面白いのもあるし、そうでもないのもある、のだと思う。実は、…

アンティークレイドペーパー

クロッキーブックに4Bないし6Bの鉛筆でがーっと描くというのをよくやる。ウォームアップのような息抜きのような感じで、制作のはじめの時間に軽くやる事もあれば、本日を切り上げる時の終了儀式としてやる事もある。新たな画面に向かい合う準備ができず…

My First Chainsaw

必要以上に猫背になって、たどたどしく金属製の弦を押さえ、親指と人差し指でか弱くつまんだピックをあてがい、既に通電されていて低く唸るようにノイズを上げている6本の弦めがけて、生まれてはじめての、世界最初のストロークを敢行したのだろう。そのと…

子供の恋愛

大体、年齢的に10代も半ばに差し掛かるまでには、恋愛感情なんていっても相当打算的なものになっていて、自分の幸せ願う事はワガママじゃないだろうけど、まあ基本的には相手云々よりまず自分の幸せしか願わないのがおおよその現実であろう。ちょっと言い…

Too High

昨日と今日は制作の感じが割と快調な感じであった。いつものプロセスを、10倍速くらいのスピードで無駄なくやれている感じ。あっという間に結構なところまで来る。こういう激しい高揚感から生み出される、このイメージと、イメージが内包するある種の感覚…

列島八景

理屈で考えて焦っても意味は無い。とにかく目の前の有様を見つめる事だ。それが信じるに足るのかどうか、つまるところ、その判断だけだ。たしかに、最高のレベルで達成できてる訳じゃないような気はするが、まあ、ダメならダメでいいさ。とにかくやり続ける…

彼方について

今あるこの現実の、この空間の中で、もうひとつ別の、ある空間を仮構して、その中に居て甘美さを享受しているのは空しい。今あるこの現実の、この空間を、いきなり喜びに満ち溢れた、甘美なものに読み替えてしまう事が必要なのだ。まあ、仮にそれが完璧に達…

かたちが狂っている

具象的な絵を描いているので、絶対、かたちが狂うのである。そうすると、ああ、かたちが狂っているなあと思い、不愉快さがこみ上げてくる。でもだからと言って、そのまま修正したりして解決かというと、これがそう単純ではなくて、そんな風にかたちが狂った…

「絵画は二度死ぬ、あるいは死なない 中西夏之」 林道郎

] art trace ものすごい面白かった。まあやや丁寧さを欠いたまま一気に読んだので、記憶から零れ落ちてる箇所も少なくないかもしれない。とりあえずここに1stインプレッションを書きとめておいて、また反芻の機会ももちたい。 まずすべてが、信頼に値しない…

人物画を描く

人物画を描く、というより、絵のテーマに人物のイメージを使っている。という感じなのだが、結果的にあらわれたものが所謂「人物画」のようであってほしいという気持ちもある。 描くときのイメージ参照元としてはかつて、エロ系写真とかそれに類する写真を用…

複雑さという事(浅見貴子「樹木図1」を観る)

「責任」を引き受けるというのは、ある意味浅はかな言葉である。たとえば美術作品のような物質の結果に対して「責任」など取りようが無い。というか、責任が取れるような表われ方をする作品はたぶん質が低い。だからそういう風に適当なところでもっともらし…

旅するナントカ

絵をずっと描いていて、いろいろ試行錯誤しながらある地点に来て、ああやっぱ、どうあがいても、結局こういう風にしかならねーんだなあ。と半ば自嘲の思いで目の前の画面を見るようなとき、もう多分僕は結局、今のところこういう風な事しかやりたくないんだ…

「ファン・サーヴィス [bitter]」perfume

asin:B000M5B93A Perfumeに関しては、無料動画配信サイトで公開された「エレクトロ・ワールド」発売記念イベントでの、あのステージパフォーマンスを観たときの衝撃が今でも忘れられない。っていうか、一体何百回観ましたか?ってくらい繰り返し観た。あれの…

「Black Mahogani」MoodyMann

何がジャズか?について考えても仕方が無い。聴く人それぞれのジャズ感があるので、何か超越的な掟のために、人々固有の考えや感覚をスポイルしなければならないような、絶対的なジャズとしての基準というのは、おそらく無い。 ジャズとしての基準を指し示す…

テレビとかを観たこととか

SMAP×SMAPというテレビにStevie Wonderが出ていた。何週間前なんか、The Stylisticsも出ていた。で、SMAPの皆さんと歌うのだが…こういうのは、なんというか、冷や汗が出るような思いになるのはおそらく僕だけではないのだろうが、まあどちら様も今更、別にそ…

悪意の侵入を受け入れる事

元々本来は、ストリップでも見世物小屋でも映画でも何でも、そういう興行物というのは、その当初は仕掛ける側の心意気が、良くも悪くも、恐ろしくダイレクトに伝わってしまうような、非常にナマなものであったのだと思う。そういうのに、これまた非常に浅は…

電気教会

「hendrix」という映画DVDが600円で売ってたので買って観ていた。ジミヘンの伝記映画なのだが、主演のジミ役俳優の顔以外、すごい現実のイメージに似ていて、その努力がすごかった。俳優の演技だって、表情とか歌い方とかしぐさとか、そういうののモノマネの…

性的なメモ

ある集団が性的嗜好とかを同じくするというので仲間意識をもつとか、なんだかんだ言ってもおまえだって好きなんだろ??みたいな馴れ合いとか、そういう妙な内輪の共有感覚を強要する意識というのがある。そういうのはおそらく、人間が繰り広げるもっとも低…

今ある目の前の豊かさそれ自体に気づく事

「どかーんと音圧一発」とか、「疾風のように駆け抜ける旋律」だとか、言葉にするとつまらないが、音楽が持っているそういう極めて抽象的な、音楽固有の良さというのがある。同じように、絵画にもそういう、「めくれあがるような色彩の露呈」だとか「線それ…

何事もなくどこまでも続く日

午前11:50くらいに、オフィスで普通に仕事してたら、再び、軽く貧血がやって来た。日曜日に来たヤツより幾分軽く、さほど長引きそうも無い感じだが、やはり前回と同様、だるい疲れのような甘ったるい感覚が胸を起点に沸き始め、やがて薄い膜のような麻痺感覚…

Body & Soul

僕が描いた作品を、僕が観て感じたように、人が観て感じてくれる訳ではない。しかし、人が観て、僕が観て感じたようなには感じていないのだという事を知ったとき、僕は、その事について考えるだろう。また仮に、僕が観て感じたように、人もほぼ感じているの…

ハートビート

心臓は、一日に10万回以上の鼓動を繰り返している。この鼓動を連続して発生させているのは、心臓内壁の機関から発せられる規則的な電気信号なのだが、不整脈とは、この信号送信の乱れであり、つまり心臓という機関全体のトラブルというよりは、その一部に…

最期にみたもの

素晴らしい日差しが降り注いでいて、まさに春という感じの一日であったが、買い物に行くために妻とふたりで少し歩いてしばらくしたら、何となく胸の中が空っぽになってしまった感覚になって、それがしばらく続いた。おかしいなと思いながら普通に歩いていた…

家に居ます(乾燥待ち)

だだっ広い画面の上やら下やら左やら右やらがばらばらで、それぞれがてんで繋がっていないように感じられる感覚のまま、無理やり開き直って、まったく楽しい気分を欠いた状態で、それでも多少の時間を堆積させれば、よく知ってる慣れ親しんだ場所にいけると…

祝祭の日々

大昔、朝からパチンコ屋に行き、パチンコを一日中やってる時代があった。10時の開店と同時に店に入って、まだガランと閑散とした店内で誰も居ないシマのひとつに腰をおろし、一服しつつ玉を打ち出しはじめ、玉がカタカタと盤面を流れていく音を聴きながら…

ゴールド・ファルセット/プア・ファルセット Smokey〜Terence〜Prince

Smokey Robinsonのファルセットはいつも完璧だと思う。ほとんど神の領域っていうか、同じ人間の喉から出てくる声とは思えない感じがある。まあ、黒人ミュージシャンで、濁りも混じり気も全く含んでいないような、この世のものとは思えないような類稀な裏声を…