休暇の前日は、何事もなく業務が終わってほしいとの思いで疲れる。こんなに気疲れするくらいなら休みなんか取らない方がかえって楽だというのは、意外に誰もが思っていることでもあるし、僕もわりとそんなところがあって、ふだんはいわば休むことをサボってるというか、仕事と休みのきちんとしたメリハリをつけないで、毎日をだらだら漫然とやってしまう典型的なしょうもない人なところはある。が、昨今のきちんと有給取りましょう的な風潮でそうもいかなくなってきたのだが、それにしても何につけてもお仕事というのは、今まで何も無かったところに突如として何かが有るということにして、それを見立てて、それをもって生れて始めてそれを知ったかのように、皆でわいわい騒ぐみたいな、いつまでも続く終わりなき何とも知れぬ不条理劇みたいな営みであるなあなどと、今更のように思いもするが、そんなこと誰もがうすうす、いやはっきりとはじめから気づいているのだが、誰もが平然とした顔でそれをやり過ごして日々を送る。そんなことを今更ことさら、言い立てたりするのは愚の骨頂で無粋でバカバカしくてつまらない、誰も取り合う気のない、笑えるわけでもなく感情をそよがせる気にすらならない話だよ、大人のふるまいとは言えないね。とかなんとか。それでも駅や電車内で困ってる人を見かけたら助けてあげようね、とかなんとか。