日野、いしだあゆみ

平山城址公園に紅葉の気配まだ訪れていない。それでも多少は、樹木たちが生き物として放つ香りに季節特有なものが含まれているような気はする。

よく晴れた空だったが、大粒の雨か雹の落ちてくるかのような、ぽつ、ぽつと地面にあたって跳ねかえる音が、ひっきりなしで周囲に響き渡っていて、それは頭上高くの枝から落ちてくるどんぐりの落下音なのだ。木々はどれも高々とそびえ立っていて、あの高いところから落下してくるどんぐりが頭に直撃したら、けっこう痛いんじゃないだろうか。

それにしても、いつ来ても思うけど、日野市の住宅街は閑静で大きな邸宅ばかり立ち並んでいて、実に裕福な階級層の集まりな感じがするというか、優雅な感じがしてすごいのだが、それでも地面には高低差とか勾配がはげしくて、山々は暗くて鬱蒼としていて、一歩奥へ進めばわりとそのままの自然に触れうる環境で、こういう東京はもはやなつかしいというか、むしろちょっと外国っぽさを感じてしまいもする。

昨日たまたまテレビで見ていたNHK筒美京平の特集で、さらっとさわりだけ流れた曲がやけに琴線に触れてきて、歌詞で検索したらいしだあゆみの「絵本の中で」という曲だと知った。youtubeで何度もくりかえし聴いてしまう。すばらしい。これは傑作だ。

https://www.youtube.com/watch?v=aCcacVolaM0

あと、その流れでいしだあゆみ & ティン・パン・アレイ・ファミリーのOur Connectionも聴く。筒美京平関係ないけど、これもしみじみいい。

https://www.youtube.com/watch?v=BXN9qGUtJwM&t=254s