開花


中央線の中央特快で高尾に着いたのが12:00前。入場料を払って多摩森林科学園に入場。しかし桜は、ほぼまったく咲いてなかった。おかげで、入園客もほとんどいなくて快適。いるわけがない。なぜなら桜が、ぜんぜん咲いてなくて、冬の雑木林同然だから。でも、人がいないことの方が価値が高い。桜なんて大した問題ではない。ぐるっと園内を一周して、そのあと武蔵陵墓地にも行った。まったくどこへ行こうが、たまにしか人に出会わないので、とても快適だ。けっこう肌寒くて身体に始終緊張感が保てるのもいい。都心に戻ってきて、御徒町で少しお酒をいただいて、ああ美味しいねえとうめく様に呟いて、上野公園を通って千駄木方面まで歩いてるうちに暗くなる。上野の桜は、今日一日で相当ひらいたみたいだ。地元の桜も同様。朝見たときより、帰りの方がよほど満開に近づいた。何のことはない、今日近場で一斉に開こうとしているときに、わざわざまるで咲いてない地域に遠征してその瞬間から目を背けるために退避していたようなものだ。