2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

雨が路面を強く打ち、風が猛烈な勢いで通り抜けて路肩の木々を揺らしているのが、ビル窓際から見下ろしていてよくわかった。ひどい天気だ、夜までに雨が止んでくれないと厄介だ…と思っていたら、幸運にもその後ほどなくして、雨があがる。待ち合わせ時間にな…

予定

木曜日の夜までに片づけたいことがあるけど、それを片付ける前提になる条件が固まるのは金曜日だ。だから仮の前提に基づいて準備しなければならない。で、その条件を金曜日に確認して、予想通りなら準備内容の提出で終わりだが、予想からズレていたら修正し…

マーチ

朝からかなり強い雨が降っていたようだったけど、出掛ける直前に晴れて太陽の光がさんさんと降り注ぎ始めた。水にぬれた路面や植え込みの緑や木々が猛烈に光を反射させはじめて光の洪水みたいになっていた。夏のはじまりですね…という感じ。 小中学校はもう…

家で鰺

土日や休みの日に、家でぼけーっと過ごすことが多い。昔からそうだけど最近とくに。何の予定もなく何もせず、無為に過ごしているのが好きになってきた。どこかへ出掛ける気持ちもあるが、家でじっとしているのも同じくらい魅力的だ。どちらも楽しいことだ。…

部屋

食器を片付けて散らばった本や何かを整理して、電気を消すと部屋は暗くなる。暗くなった部屋が沈黙したままで、僕がそこから出ていこうとするのを、静かに待っているような気配をたたえる。そんな部屋の様子を僕はしばらく--と言っても数秒かそこらだと思う…

階級闘争

マルクスとエンゲルスの『共産党宣言』(1848年)においては「今日までのあらゆる社会の歴史は、階級闘争の歴史である」と規定され、階級闘争は社会発展の原動力として位置づけられている。(wikipedia"階級闘争"より) 資本主義社会においてプロレタリアート…

本源的蓄積

もし僕が中世ロシアの農奴の家に生まれて、そして死んだとしたら、その人生は幸せだっただろうか。(むしろ、じつは僕は本質的には農奴では?) 土地と人間の労働力が、商品として扱えるようになり、世の中は変動する。金は人を、いやがおうにも自由にする。金…

Birthday

有給取得日、自宅に一人。購入した出刃包丁が、午前中のうちに届いた。さっそくスーパーの鮮魚売り場へ行き、鰺を二尾買って、まずは一尾を捌いてみることに。あらかじめyoutubeの三枚おろしの映像をしっかりと観て、充分にイメージを脳内にふくらませたうえ…

高田馬場

97~98年頃、高田馬場にバイト先の事務所があって、月に一、二回ほど通っていた。たぶん半年かそこらだけの期間だったはずだが、なぜか今でもやけに記憶に残っている。マンションの一室を改造した内装の感じ、エレベーターの二階に上がってドアを開けるとき…

土と日

昨日は、久々に図書館に行った。まだ一部の利用が制限されていることもあるのか、図書館はかなり空いていた。とはいえ図書館に行くのは、さすがに久しぶりな元の日常という感がある。その後、高田馬場を経て池袋へ移動して、岡﨑乾二郎のタイル作品「ミルチ…

明るさ

高田馬場のAlt_Mediumでqp個展「明るさ」を観る。高田馬場駅から少し歩いたところにあるギャラリーは、自然光のよく入る白壁のきれいな空間。手のひらに乗るくらいなサイズの、ほぼ正方形の紙に水彩の作品群が、すこし壁から浮かんだように展示されている。…

テラス

久々にいつもの店でE氏と会食。いつもの店だがテラス席に座るのははじめてだ。雨はざあざあ降っていて、気温も低めで、むしろそれゆえに、大変快適だった。中入ります?と言われたけどここでいいと言った。こういう酷いコンディション下で、たよりない軒下に…

Timing

ブラックビスケッツのTimingという曲が昔からどうしても好きで、いまだに聴きたくなる瞬間が訪れるので、わりと困っている。今から20年以上前の歌謡曲で、しかし当時からテレビなんてほとんど見てなかったし、ましてや当時のバラエティ番組なんてまるで興味…

ヌードルス

アメリカの禁酒法は1920年から1933年まで。映画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」の主人公ヌードルスが少年時代に殺人で逮捕収監されたのがおそらく1920年代初頭、刑期を終えて仲間と再会して間もなく禁酒法が終わるらしいから、そのときすで…

利益

たとえば、なにか商売することを考えたとして、自分なりに思い浮かべたイメージで、もしかして上手く行くかも…と思えるタイプもいるだろうし、何を思い浮かべようが、上手く行くだなんて夢にも思えないというタイプもいるだろうけど、僕は完全に後者だ。料理…

商品

まだ読み始めたばかりだが、白井聡『武器としての「資本論」』がとても面白い。マルクス「資本論」は、当然のこととして僕は、読んだことはないのだが、しかし本書に引用された冒頭の数行をあらためて読んでみると、これはたしかに、人を惹きつけずにはおか…

気をつけろ

今日も降ってる。部屋が暗いので照明をつける。終日読書、まさに雨読の休日。「スイングしなけりゃ意味がない」読了。戦争というのは、やってる途中もおそろしいものだが、それが終わるときも、同じくらいおそろしいものだと、これまでその手の書物を色々と…

腐海

けっこう降っている。今日一日降り続くのだろうか、と思いながら近所のスーパーまで出かける。外を歩き出して、あ、マスクするの忘れた…と思う。マスクせずにこうして外を歩くことの、大げさに言えばかすかな反社会的行為の予感、例えば歩きタバコで歩いてい…

TGIF

金曜日になるたびに、その言葉を思い出す。1995年、R.Kellyのアルバムに収録されていた曲のタイトル"Thank God It's Friday"、今ふと思い立ってこの言葉をGoogleに入れてみたら、べつにR.Kellyの曲にかぎった話じゃない、英語圏では、よくつかわれる言葉であ…

血抜き

二尾の魚が、どちらもまだ盛大に鰓や口元をうごかしていて、時折強い力で身をくねらせて寝返りを打とうとする。これほどしっかりと動いている生きた魚を見ていると、まるで水族館にいるような不思議な気分になってくる。 え?私がやる?と、従業員の女性が言…

重い

先週から読んでいる佐藤亜紀「スイングしなけりゃ意味がない」が佳境で、ナチス政権下のドイツ、主人公をはじめとする比較的富裕な家庭に育ったティーンエイジャーたちが、敵性音楽たるスイング・ジャズに骨の髄までやられて、当時のユーゲントらや有象無象…

再運動

三か月ぶりに水泳した。館内は予想より空いていて、それなりに快適だった。とはいえ三か月のブランクを経て、結果は予想通り相当な疲労をおぼえた。しかし運動した直後の疲労感は、それが相当にキツイものだったとしても、気持ちが折れてガックリとか、精神…

小さな会社

表通りと並行する細い道を歩きながら、いくつか並んでいる店の裏口をのぞきこむ。表も裏もないような小さなバーでは、カウンターを挟んで客と従業員が向かい合っているのを、まるで断面図のように眺めることができたりする。従業員の女がこちらを見て、何か…

スーパーの魚売場で、鮎と虹鱒を買って、家で塩焼きにした。初夏の虹鱒と白ワイン、それはつまりヘミングウェイ、たしかに、これを自ら釣り上げて、火に当ててワインと共にその場で食べたら、それはさぞかし美味しかろう。 鮎とくらべると虹鱒はかなり凶悪な…

御茶ノ水・水道橋・飯田橋

JRお茶の水駅の改札口が、向かって左50メートルくらい先に移設されたのをはじめて知った。総武線の水道橋駅で降りた。小石川後楽園は菖蒲が満開だった。かたちも重さももたぬ紫の色彩そのものが、地上から50センチくらいの高さに浮かんで、自力でのたうち回…

Feel Like Makin' Love

マリーナ・ショウの、Feel Like Makin' Loveを聴く。というか、シャッフルでたまたま再生されたのを聴いた。そのまま、ロバータ・フラックのやつと、ディアンジェロのやつと、続けて聴いた。 ラブソングは、直接的で、そのまんまで、他愛がない。だからこそ…

年月日

伊丹十三「女たちよ!」を読んでたら、冒頭でスパゲッティが日本に入って来たのは何時頃のことかと書かれていて、永井荷風や、漱石の三四郎にはすでにそれっぽいことが書かれているとあって、「これらの小説が書かれたのは、およそ、六十年くらい昔のことで…

THE COCKPIT

日本映画専門チャンネルで、三宅唱「THE COCKPIT」(2014年)を観る。薄暗いアパートの一室、手前にサンプラーとターンテーブルがあって、それらを操作しているOMSBを正面からとらえた固定のカメラ。次々とレコードがサンプリングされて、パッドを指で叩く動作…

わさび

生わさびは高いのでめったに買わないが、先日スーパーで半額になっていたので買った。わさびは専用の鮫肌おろしで擂る。ふつうのおろし金では、おろされたわさびの粒子が大きすぎて、辛さが全然引き立たないのだ。しかし鮫肌おろしを使えばいつも美味しいわ…

秋葉原や岩本町から行く方が近いが、わざわざ神田駅で降りて、繁華街や人通りの様子を見ながら、歩いて目的地まで行くことがある。東口を出て、靖国通りまで歩くあいだ、線路下やその向かいのお店の様子を観察する。時世の影響で、どの店もドアを大きく空け…