お料理


料理は完全に素人だが、つくるときは、自分なりに、素人なりに、一生懸命である。
といっても、立派なお料理を食卓に並べたいとは思ってない。
何を一生懸命がんばるのかというと、料理時に集中する、ということだ。
とくに加熱。
肉でも野菜でも、煮るでも焼くでもそうだが、加熱のときに、過熱されている素材が今、どうなっているのか。
このあと数分したら、どうなっていくか、三十分したらどうか。もう少し弱火ならどうか。弱火でじっくりとは、つまり何の意味があるのか。
最初だけ強火で表面だけ香ばしくするとは、つまりどういうことか。
塩加減とかも、同じ感覚かもしれないが、いずれにせよ、今その状態が、次にどうなっていくのか。
それを、そのモノ自体になった気持ちで想像したい。
想像して、予測する。
それで実際に食べてみて、結果が予想と違ったら、ああ残念、とは思うが。
なら、それではどうすればよかったのかを考える、それも大事だと思うが、
まあ、そこは素人なので、今後も同じ失敗を何度も繰り返したり、非効率的だったりはするだろう。
それは、まあいいや、そんなもんだろうと思っている。
plan & doは大いに頑張って、check & actはあまり厳しくはやらずに済ます、それが素人の良さ、みたいな。
しかし毎回、想像して予測することだけはしたい。別に結果が上手く行かなくてもいいのである。素人なんだから、上手くなんか行くわけないのだ。
かえって、素人なのにけっこう上手とか、そこそこイケた感じでとか、
そんな方が、なんかイヤらしいというか、しょぼい満足っぽいのでむしろ避けたい。
大事なのはプロセスというか、変化そのものの面白さを感じていく方向で。